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実測日: Thu Aug 27 2026 09:00:00 GMT+0900 (Japan Standard Time)
ASUS UGen300 は、Hailo-10H を USB Type-C で外付けにしたアクセラレータである。
買ってすぐに使えると思ったが、工場出荷状態ではファームウェアが古く、さらに手持ちの BM1684X 機では列挙すらされなかった。
本記事では、ファームウェアを 5.3.0 へ更新した手順と、Ubuntu 20.04 の機械で使えない 2 つの理由を示す。
製品の中身
UGen300 は Hailo-10H、8 GB の LPDDR4、USB 3.1 Gen2 Type-C という構成で、USB ID は 0b05:1d6f である。
更新一式は ASUS のダウンロードサイトに UGen300_USB_FW_Upgrade.zip として置かれており、arm64 に加えて amd64 版も配布されている。
hailort-usb-driver の deb にカーネルモジュールは入っておらず、libusb 経由で動くので、DKMS もカーネルヘッダも要らない。
更新で USB 上の名前が 3 段階に変わる
更新は 2 段階で、各段 2〜3 分かかる。
途中で USB 上の製品名と bcdDevice が変わるので、lsusb -v で進み具合が判る。
| 段階 | product | bcdDevice | MaxPower |
|---|---|---|---|
| 工場出荷 | Hailo Composite USB Gadget | 5.15 | 896 mA |
| 1 段目の後 | UGen300 USB Loader | 5.15 | 記載なし |
| 完了 | UGen300 USB AI Accelerator (Hailo-10H) | 1.00 | 496 mA |
手順は次のとおりである。
- v5.2.2 の一式で
hailo_rfs_upload fw-updateを実行する。Update has completed with failureと出るが、この段ではそれが正常で、Hailo Linux build v1.9.0 (expected v1.10.0)と続く。 - v5.3.0 の一式で
hailo_usb_loader fw-updateを実行する。Update has completed successfullyで完了する。
完了後、hailortcli fw-control identify が Device Architecture: HAILO10H を返す。
更新はネイティブの USB ポートで行う。
USB/IP 越しに行うと、書き込みの途中で接続が終わる危険がある。
Ubuntu 20.04 の機械で使えない理由は 2 つある
BM1684X を載せた Radxa Fogwise AirBox は Ubuntu 20.04(glibc 2.31)で動いている。
ここで UGen300 を使おうとして、2 つの壁に当たった。
1 つ目は glibc である。
hailortcli が GLIBC_2.34 と GLIBCXX_3.4.30 を要求するので、glibc 2.31 の環境では起動しない。
focal のまま apt を最新化しても glibc は上がらないので、OS を替えない限り解消しない。
2 つ目は給電である。
工場出荷状態の UGen300 は MaxPower 896mA(約 4.5 W)を要求する。
AirBox の USB ポートは USB2.0 ハブの配下にあり、この給電が届かないので、デバイスとして列挙すらされない。
更新後は 496 mA に下がるが、更新そのものを別の機械で行う必要がある。
更新を行う機械の選び方
glibc 2.34 以上で、ネイティブの USB 3 ポートを持つ機械なら更新できる。
今回は Rock 5B(Ubuntu)で行った。
更新後の UGen300 を古い機械で使えるかどうかは、給電ではなく glibc で決まる。
この記事で扱った機材
ASUS UGen300(Hailo-10H USB AI アクセラレータ)
Hailo-10H を USB 3.1 Gen2 で外付けにした製品。8 GB の LPDDR4 を載せる。本サイトの Hailo-10H の実測はすべてこの個体で行った。
Radxa Fogwise AirBox(SOPHON BM1684X)
BM1684X 搭載の小型 AI ボックス。Ubuntu 20.04 ベースの BSP で、glibc の古さが USB アクセラレータの制約になる。
